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help リーダーに追加 RSS 第28回高校生クイズ、放送番組審議会にかけられる

<<   作成日時 : 2008/10/19 23:04   >>

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昨晩寝る前、何となしにHDDレコーダーの番組表から『あなたと日テレ』を予約しておき翌朝再生してみたら…ビンゴ! 放送番組審議会で今年の高校生クイズについて評議するレポートだった。今年のものとは対極をなす23回でも審議会にかけられたが、今回はどうだったのか。

後日番組HPでもテキスト公開されるがそれに先立って内容をお伝えしたいと思う。なお番組HPでは発言する委員の名前が「A委員」といった匿名表記なのでここでは発言者を実名で表記する(テレビ放送されてるんだから問題無いでしょ)。


まず放送された番組のダイジェストを流してから審議会へ。

橋本祥子(よしこ)委員:
「いわゆる"おバカ"とか雑学を売りにした芸能人のクイズ番組を見慣れていましたので、こういった一般人の高校生が出る知力の勝負というのはとても面白いと思いました。ただ私も含めまして長年続いてきた高校生クイズのファンという立場からしますと、体力や運を関係するお祭りっぽいものからガラっと変わって頭脳対決だけになったのでつまらなく感じる人も多かったんじゃないかと思いました。いっそ高校生クイズは従来の形に戻して、それとは別に例えば数学オリンピックとか知的競技の大会を紹介したり作ったりするのはまぁあの…視聴率は取れないかも知れないんですけれども面白いんじゃないかと思いました。また『全国49代表校』(筆者注・正確には50代表校)って銘打ってる割には第一部でいきなり8校に絞られてしまって、折角予選を勝ち抜いて出演しているのにほとんど映らない人も多くて優勝候補とか有名校とか注目チームばかり、それもその中のリーダーばかり映るような不公平な感じがしました。」

知的競技の大会を紹介する…。エコノミクス甲子園なんかはどうですか?


尾木直樹委員:
「高校生のこの…、ホントに…、野球の甲子園に匹敵するようなその…喜びだとか悲しみだとか団結している姿だとかね…。なんかそれは非常に高校生らしくて凄く面白いと。それから愛校心みんな持ってるんですね。自分さえ点数が取れればいいってゆうような受験校かなと思ったらそうでもなくて、やっぱり皆に応援されていますしそれへの感謝なんていうのも持っているってことも分かって、そこだけでも非常に僕はホッとしたなぁってことが言えます。それから地方高校にやっぱりもっとスポットを当てて欲しかったなぁっていう風に思います。予選の大会での一コマでも何でもいいんですけれども、一生懸命みんな頑張ってきている訳ですから地方にももうちょっとスポット当てて欲しいなっていうのがありました。」


だからこそ番組でもっと予選を流せと我々は機会あるたびに言っているんですけどね。

増田明美委員:
「ま、これは知力の戦いの舞台なんですけども、例えば開成高校などは聞くところによると、あそこはスポーツも凄く皆さんやってらっしゃるって話も聞いてますので、そうゆうような運とかスポーツなども前のように加わってくるとまた面白いかなとという風にも感じました。準決勝でピーター・フランクさん(筆者注・発言ママ)を出題者で招いていたんですけれども、折角呼んでいたのに問題を出して…それで解答して貰うっていうだけで…正解を言って貰うっていうだけで終わってましたけども、あの辺は解き方の解説をして貰いたかったなぁという風に思います。そしてFBIの方も出題されてましたけども、英語の問題とは言え問題を放送せずにW答えただけ”だったところはちょっとモヤモヤとした気持ちになりました。」

これらの指摘は放送直後から再三ネット上に上がっていますが、それが審議委員の言葉として局側に伝わったのは一つの成果かも。


米長邦雄委員:
「『東大合格者数・合格率』と言うのを何回言ったか調べたんですね。そうしましたらですね、全部で『東大』という数は51回字幕が出ました。それからですね、喋ったのは31回です(ここで会場から笑い声が)。つまりこの問題の作りはですね、東大というものが高校の一番の進学と言うのか頭がいいとか進学とかこの、頂点にあたる前提と言うか、そうゆう錯覚と言うんですかね。誤った事に基づいて番組作りをしているのではないかと。とにかくその辺はですね、大勢の高校生に楽しんでもらうと。負けた人にもいたわりをと。それから日本中にいっぱいいろんな高校があればいろんな大学もあってみんなが頑張ってるんだと。そうゆう作りにして貰いたいと思う。これが私の希望でございます。」


高橋源一郎委員:
「本当の知の力を試す問題を作るってこれは作る方が物凄い知力がいるんですけど、あの何かねぇ…。問題を見て唸るっていう問題をちょっと作って欲しかったですね。これができたら単にクイズ力じゃないっていうような問題が…あんまり唸るような問題、難しいなというのはありますけどね。円周率をどのくらい憶えるかってのがどれだけ人間の本質に関わるかって(苦笑)、思っちゃうんですよ。あれを憶えてるってことはみんな予習してきてるんですよね。だからそれじゃ受験勉強になってますよねそうなると。だからちょっと知力と別な方法へ、まぁあの暗記力の問題でまず揃える方が公平ではって言えば公平なんですけども、ああそうゆう問題ばっかりかとゆう風になっちゃうとちょっと寂しいかなと思うんで、視聴者が唸るような『これはいい問題だ』と、これなら『これが解けた人は知力があるな』と納得できるような問題があるといいと思いました。」


問題の良し悪しというものは場数を踏んだ者でなければなかなか分からないもので、大半の、世間一般の視聴者にはそうゆう判断はできないと思います。


壇ふみ委員:
「そのホントに重箱の隅をつつくような問題で勝負をしているって、私むかーしこうゆう番組見たような気が…もう、ちょっと記憶力無いからよく憶えてないんですが、もう少しできたような気がするんですよ。もう少し私達に近いレベルの問題が出てきたら…ような気がするんですけども、どうしてこんな事になってるのかなと思ったら、やっぱりこうクイズ研究会みたいなのがあって過去の問題を物凄く調べ尽くして傾向と対策作って細かい所細かい所それこそ円周率なんか絶対と思ってあの…、やっているんだと思うんですよね(会場笑)。やっぱり大人が知恵を合わせて子供には解けない問題を作るのがやっぱりこの番組制作者の義務と言うか使命と言うか、そうすると皆が…(ここで一度両手を打つ)。何かないですかねそうゆう問題。大人にしか分からないような問題。もう少し問題が大人にも分かればもっといい番組になるかと思います。」

クイズというものは正解が出て初めて進行するもので、答えられないような問題というのは演出上の理由など一部の例外を除き出題してはいけません。大人にしか分からないような問題って、それは大人のエゴというか歪んだ威厳を示そうとしているようなもので感心できませんね。


なだいなだ委員:
「ピーター・フランクルの問題もサッて出たけれど、僕にはおそらく解けないだろうと思いましたけれど、しかし解いた人達がどうゆう切り口からどうゆう風に計算してどうやって答えを見付けたか、それが2校同じ答えだったという。それから間違った所(チーム)はどこが間違ってたのかっていうことが分かったら…。そうゆう過程を私達の知ることができるようになって、そこはやっぱり一番面白い所なのに何故削ったかっていう…。そうゆう恨みを抱きました。あの、ともかく一番いい所を、一番ミソの所を画面から省いたってのは編集の上で反省してもらわねばいけない。全体として見たら非常に面白くて、あの…いい番組だとは思うんです。」

それは私も放送を見て思ったことで、その指摘は非常に正しい。


井上秀一副委員長:
「第1回戦のテーマはいっぱいあるんだろうとは思うんです。ジャンルがですね。それらのどんなジャンルがどれだけ出てるのかっていうのが分かんなくて。先程からテーマについていろいろありますが、社会経済のテーマがどのぐらい出てるのかも分かんないしですね、芸術だとかどんな風に出てるのか。大体あの…、知識偏重の部分だけじゃなくていろんな幅広いのが出てるんだと思います。テーマ作りももちろん大切ですし、テーマのルールとか問題の…、うーん。作られている構成ですね。こうゆうのもう少し分かりやすくして貰えると、我々みんなで見てるんでですね。えー、分かるようになるという風に思いました。」


半田正夫委員長:
「大事なのは知識じゃない。与えられた知識を消化する受身のものじゃなくてむしろ逆に出て行く。いわゆるソウゾウ力ですね。クリエイティビティの創造力とイマジネーションの想像力両方あると思うんですけども、そちらの方が人生にとって非常に重要だと思うんですよね。そういったものを調べる…その問題と言うのはこれはなかなか難しいんで…えー、大変だと思うんですけども、こういったものを引き出す、全く意外性の所から引き出していくという。そうすると全く違った学校がフッと上に上がってくるということもあるんじゃないかという気がしました。」


それは既に第23・24回で挑戦して大コケした過去があるんですけど。それに創造・想像力を引き出すというのは「クイズ」の領域外ではないかと。そして半田委員長はこう続ける。

「それともう一つあの、今度のこの…、灘・開成あたりのトップのクラスの人達ですねぇ。こうゆう人達が今後いったいどうゆう風な行路を辿っていくのかという追跡調査やっても非常に面白いんじゃないかと思うんですよね。案外とんでもない所で挫折してるかも知れない。で、案外何もない学校の人が非常に能力を発揮する事もある訳ですので、そういったような調査もやって欲しいし、またそういったような問題の出し方も工夫して頂きたいなぁという気がいたしました。」

それだったら第6回の優勝チームが絶好のサンプルだと思います。

ここで一旦スタジオでの画面に戻り、鷹西アナが社側からのコメントを読み上げる。

(再び会議室の画面へ)
「ずいぶんコンセプトを変えて改革をした1年目で、相当試行錯誤した。いろいろ批判があった点は真摯に受け止めて、来年・再来年へと発展させていきたい。『知力の甲子園』として一つ新しいテーマを確立し、高校生クイズという大会が、知力を目指して出たくなるような大会番組になるよう、長い時間をかけてこれから育てていきたい。」

中学3年生、高校1・2年生が今年の番組を見て「来年出たい」と思わせる内容だったとはとても思えない。まして「ゆとり教育」を受けてきた今の世代ではなおの事。思った人がいたとしてもその子達は一握りの進学校の生徒たちだけであろう。

これで委員会のレポートは終了。局のコメントからして、委員たちが折角出した意見はスルーして来年も今年の路線を引き継ぐってことか? それじゃ何のための委員会だ!!

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